5月31日は「世界禁煙デー」:COPDを知り、タバコの健康影響から身を守ろう

毎年5月31日は、世界保健機関(WHO)が定めた「世界禁煙デー」です。日本の厚生労働省においても、世界禁煙デーに始まる1週間を「禁煙週間」として定め、各種の施策を実施。2024年のテーマは喫煙や受動喫煙による健康影響の一層の周知啓発が必要であることから、「たばこの健康影響を知ろう!~たばことCOPDの関係性~」です。

COPDとは?

COPD(慢性閉塞性肺疾患)は、タバコの煙などを長期間吸い込むことで肺に炎症が起こり、呼吸機能が徐々に低下していく病気です。咳や痰、息切れなどの症状が現れ、進行すると日常生活に支障をきたすこともあります。COPDは完治が難しいため、早期発見と治療、そして予防が重要です。

タバコとCOPDの密接な関係

COPDの最大の原因はタバコです。喫煙者は非喫煙者に比べてCOPDを発症するリスクが非常に高く、喫煙期間や本数が多いほどそのリスクは高まります。また、受動喫煙もCOPDのリスクを高める要因となります。

・詳しく知りたい方
公益財団法人結核予防会

東京都保険医療局のWebサイト上からパンフレットがダウンロード出来ます

COPDの症状と影響

COPDの主な症状は、咳、痰、息切れです。初期には自覚症状がないこともありますが、病気が進行すると、少しの運動でも息切れがしたり、呼吸困難に陥ったりすることもあります。COPDは、日常生活の質を著しく低下させるだけでなく、肺炎などの合併症を引き起こし、命に関わることもあります。

COPDの予防と治療

COPDの予防には、禁煙が最も効果的です。喫煙者は禁煙することで、COPDの発症や進行を遅らせることができます。また、受動喫煙を避けることも重要です。

COPDと診断された場合は、医師の指導のもと、薬物療法や呼吸リハビリテーションなどの治療を行います。早期発見と適切な治療によって、症状の悪化を防ぎ、QOL(生活の質)を維持することができます。

タバコが引き起こす生活習慣病のリスク

タバコは、がんや心疾患、脳卒中、呼吸器疾患など、様々な生活習慣病のリスクを高めることが知られています。特に若年期からの喫煙は、これらの疾患を発症するリスクをさらに高めるだけでなく、将来の健康寿命にも深刻な影響を及ぼします。

タバコから守るために私たちができること

  • 正しい知識の普及: タバコの健康への影響や、タバコ産業の戦略について、若者自身が理解できる形で情報提供を行うことが重要です。
  • 学校や家庭での教育: 若年期からの喫煙予防教育は、生涯にわたる健康を守るための重要な投資です。
  • 受動喫煙対策の強化: 公共の場や職場での受動喫煙防止対策を徹底することで、非喫煙者の健康を守るとともに、喫煙者自身の禁煙を促す効果も期待できます。
  • 禁煙支援体制の充実: 禁煙を希望する人が気軽に相談できる環境を整え、必要なサポートを提供することが重要です。

世界禁煙デーにあわせて開催されるイベント

世界禁煙デーにあわせて、各地で様々なイベントが開催されます。

関東地方

東北地方

近畿地方

  • 世界禁煙デー記念イベント in 京都 2024 (Web 講演会)
    京都医療センター主催のWeb講演会。医療関係者や一般市民向けに、タバコの健康影響や禁煙について情報提供を行います。
  • 2024世界禁煙デーin京都
    京都府主催のオンラインイベント。クイズなどを交えながら、禁煙の重要性や受動喫煙防止について啓発します。「世界禁煙デー」及び「禁煙週間」に係る啓発活動を実施します: 大阪市主催の啓発活動。喫煙と健康に関する情報提供や相談会などが行われます。
禁煙・受動喫煙防止を願うイエローグリーンの色で彩ります

中国・四国地方

全国共通

参考情報

  • 世界禁煙デー記念イベント2024
    厚生労働省主催のイベント。
  • 日本禁煙学会
    イベント情報
  • 各地のライトアップ
    受動喫煙防止のシンボルカラーであるイエローグリーンで、各地のランドマークや公共施設がライトアップされます。
  • 禁煙相談会やセミナー
    医療機関や自治体などが、禁煙相談会やセミナーを開催し、禁煙を希望する人をサポートします。

イベント情報確認方法

  • 各都道府県のホームページや広報誌
  • 地域の医療機関や保健所のホームページ
  • 地域の新聞やテレビなどのローカルメディア
  • お住まいの地域のイベント情報は、上記の方法で確認できます。

まとめ

世界禁煙デーをきっかけに、タバコがもたらす健康への影響や、タバコ産業の戦略について改めて考えるとともに、若者をタバコから守るための行動を一人ひとりが実践していくことが重要です。イベントに参加したり、関連情報を収集したりすることで、禁煙への一歩を踏み出しましょう。