【人工甘味料】1日に飲んで良い量は?清涼飲料水との付き合い方で夏バテ&熱中症対策

くっすー

夏到来!毎日暑いね。暑いと、ジュースを飲む量が自然と増えていくんだけど、人工甘味料って体に悪いって聞くからちょっと心配。でも、ジュースはやめられないし...。

クレッシュくん

ジュースが好きなんだね!確かに人工甘味料については様々な意見があるんだよ、過剰に摂取しなければそこまで心配する必要はないよ。
でも、知っておいて損はないから、詳しくみていこう!

暑い季節になると、冷たい清涼飲料水が手放せなくなる方も多いのではないでしょうか。しかし、その清涼飲料水に含まれる人工甘味料が、私たちの健康に思わぬ影響を及ぼす可能性があることをご存知ですか?

今回は、人工甘味料のメリット・デメリット、1日に摂取しても良い量、そして暑い季節に気をつけたい「ペットボトル症候群」や熱中症との関係について詳しく解説します。

正しい知識を身につけて、人工甘味料と上手に付き合っていきましょう。

人工甘味料とは?種類と特徴

人工甘味料は、砂糖の代わりに甘味を付けるために使用される食品添加物です。砂糖よりもはるかに強い甘味を持ちながら、カロリーが低い、もしくはゼロであることが特徴です。

代表的な人工甘味料には、以下のようなものがあります。

  • アスパルテーム

    清涼飲料水やダイエット食品、ガム、ゼリーなど、幅広い食品に使用されています。砂糖の約200倍の甘味を持ち、後味がすっきりしているのが特徴です。

  • スクラロース

    熱や酸に強く、加熱調理が必要な食品や酸性の飲料にも使用できます。砂糖の約600倍の甘味を持ちますが、後味がやや気になるという意見もあります。体内でほとんど代謝されず、そのまま排出されるため、カロリーはゼロです。

  • アセスルファムカリウム

    アスパルテームと併用されることが多く、甘味の相乗効果を狙って使用されます。砂糖の約200倍の甘味を持ち、後味がすっきりしているのが特徴です。スクラロースと同様に、体内でほとんど代謝されず、カロリーはゼロです。

  • サッカリン

    最も古い歴史を持つ人工甘味料で、砂糖の約300~500倍の甘味を持ちます。独特の苦味があり、他の甘味料と併用されることが多いです。過去には発がん性が疑われましたが、現在では安全性が確認されています。

人工甘味料のメリット

人工甘味料は、以下のようなメリットがあります。

  • カロリーゼロ、または低カロリー
    体重管理や糖尿病の食事療法に役立ちます。

  • 虫歯になりにくい
    砂糖のように虫歯の原因となる酸を作りません。

  • 砂糖よりも安価
    大量生産が可能で、砂糖よりも安価に製造できます。

人工甘味料のデメリット

しかし、人工甘味料には以下のようなデメリットも存在します。

  • 発がん性
    アスパルテームについては、動物実験で発がん性が確認されており、人間への影響も懸念されています。
  • ペットボトル症候群
    清涼飲料水を大量に摂取することで、人工甘味料が原因で急性の糖尿病を発症することがあります。
  • その他の健康への影響
    アスパルテームは頭痛やめまい、スクラロースは腸内環境への悪影響など、様々な健康被害が報告されています。

人工甘味料は危険? その1:発がん性

一部の人工甘味料については、発がん性が疑われる研究結果も報告されています。

例えば、アスパルテームは、

2023年7月、WHO(世界保健機関)はアスパルテームに関して、2つの異なる見解を発表。

  1. 国際がん研究機関(IARC)の見解
    • アスパルテームを「ヒトに対して発がん性がある可能性がある(Possibly carcinogenic to humans)」グループ2Bに分類しました。
    • これは、ヒトでの発がん性の証拠は限定的ですが、動物実験では十分な証拠があることを意味します。
    • 具体的には、アスパルテームと肝臓がんとの関連性が示唆されています。
  2. FAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)の見解
    • 現在の1日摂取許容量(ADI)である体重1kgあたり40mgを変更する根拠はないと結論づけました。
    • JECFAは、入手可能な科学的証拠を評価し、通常の摂取量ではアスパルテームは安全であると判断しました。

しかし、これらの研究結果は必ずしも決定的なものではなく、さらなる研究が必要とされています

これらの発表を受けて、各国はアスパルテームの使用規制を見直す可能性があります。
消費者としては、以下の点に注意することが重要です。

  • 過剰摂取を避ける
    アスパルテームを含む食品や飲料の摂取量を適度に保つ。
  • 多様な食品を摂取する
    特定の食品に偏らず、バランスの取れた食生活を心がける。
  • 情報収集
    アスパルテームに関する最新の研究結果や各国の対応に注意を払い、必要に応じて専門家の意見を聞く。

参考情報

人工甘味料は危険? その2:その他の健康への影響

発がん性以外にも、人工甘味料は様々な健康への影響が懸念されています。

アスパルテームの場合、

  • 頭痛
  • めまい
  • 吐き気
  • 神経過敏
  • 記憶障害

などの症状を引き起こす可能性が指摘されています。

また、スクラロースは、

  • 腸内細菌叢の変化
  • インスリン抵抗性の増加

などの影響が懸念されています。

1日に摂取しても良い量

各人工甘味料には、1日に摂取しても安全とされる量(一日摂取許容量:ADI)が設定されています。

甘味料一日摂取許容量(ADI)
アスパルテーム体重1kgあたり40mg
スクラロース体重1kgあたり15mg
アセスルファムカリウム体重1kgあたり15mg
サッカリン体重1kgあたり5mg

世界保健機関(WHO)と国連食糧農業機関(FAO)の合同食品添加物専門家会議(JECFA)は、アスパルテームの一日摂取許容量(ADI)を体重1kgあたり40mgと定めています。
例えば、体重60kgの人の場合、アスパルテームは1日に2400mg(60kg × 40mg/kg)まで摂取しても安全とされています。

ペットボトルの清涼飲料水に換算すると9本程度になります。
(一般的な清涼飲料水100mlあたりに含まれるアスパルテームの量は約5mg、単純計算すると2400mgを摂取するには、500mlのペットボトル約9.6本分に相当)

結構多いですよね。

ADIはあくまで目安
ADIは、生涯にわたって毎日摂取し続けても健康への悪影響がないと推定される量です。しかし、個人差や感受性によって、ADI以下でも何らかの影響が出る可能性は否定できません。

他の食品からの摂取
清涼飲料水以外にも、アスパルテームを含む食品は多数存在します。ADIを超えないようにするためには、1日の総摂取量に注意する必要があります。

したがって、アスパルテームの摂取については、

  • 過剰摂取を避ける
    ADIを超えないように注意する。
  • 多様な食品をバランスよく摂取する
    特定の食品に偏らず、様々な食品をバランスよく摂取する。
  • 最新の情報に注意する
    アスパルテームに関する研究は ongoing であり、新しい情報が出てくる可能性があるため、注意深くフォローする。

といった点に留意することが大切です。

ただし、これはあくまで目安であり、個人差や体調によって影響は異なります。人工甘味料を含む食品を過剰に摂取することは避け、バランスの取れた食生活を心がけましょう。

人工甘味料を使用したその他の食品

清涼飲料水以外にも、以下のような食品に人工甘味料が使われています。

  • ダイエット食品: ゼリー、ヨーグルト、お菓子など
  • 調味料: ケチャップ、ソース、ドレッシングなど
  • 菓子類: クッキー、チョコレート、グミなど
  • その他: ガム、歯磨き粉、医薬品など

これからの夏、ペットボトル症候群に注意!

ペットボトル症候群とは、正式には「ソフトドリンクケトーシス」と呼ばれ、清涼飲料水を大量に摂取することで引き起こされる急性の糖尿病の一種です。

発症のメカニズム

清涼飲料水、特に人工甘味料を使用したカロリーゼロのものを大量に摂取すると、体内で以下のようなことが起こります。

  1. 血糖値の急上昇
    清涼飲料水に含まれる糖分が急速に吸収され、血糖値が急上昇します。
  2. インスリン分泌の抑制
    人工甘味料は、インスリンの分泌を抑制する作用があります。インスリンは、血糖値を下げるホルモンですが、その分泌が抑制されることで、血糖値が高い状態が続きます。
  3. ケトン体の生成
    血糖値が高い状態が続くと、体はエネルギー源として脂肪を分解し始めます。この過程で、ケトン体という物質が生成されます。
  4. ケトアシドーシス
    ケトン体が過剰に生成されると、血液が酸性に傾き、吐き気、嘔吐、腹痛、意識障害などの症状が現れます。これが、ペットボトル症候群の主な症状です。

症状

ペットボトル症候群の主な症状は、以下の通りです。

  • のどの渇き: 高血糖による脱水症状のため、のどが渇きやすくなります。
  • 頻尿: 高血糖により尿量が増加します。
  • 倦怠感: 糖分がエネルギーとして利用できないため、体がだるく感じます。
  • 吐き気・嘔吐: ケトアシドーシスによる症状です。
  • 腹痛: ケトアシドーシスによる症状です。
  • 意識障害: 重症化すると、意識がもうろうとしたり、昏睡状態に陥ったりすることがあります。

高リスク群

ペットボトル症候群は、以下のような人に発症しやすいと言われています。

  • 糖尿病予備軍または糖尿病の人
    すでに血糖値が高い状態にあるため、清涼飲料水の過剰摂取でさらに血糖値が上昇しやすくなります。
  • 若い世代
    若い世代は、清涼飲料水を大量に飲む傾向があります。
  • 運動不足の人
    運動不足の人は、糖分を消費する機会が少ないため、血糖値が上がりやすくなります。

予防について

ペットボトル症候群の予防としては、以下の点に注意しましょう。

  • 清涼飲料水の過剰摂取を避ける
    特に、人工甘味料を使用したカロリーゼロの清涼飲料水は、飲み過ぎに注意が必要です。
  • 水分補給は水やお茶で
    水やお茶など、糖分を含まない飲み物で水分補給をしましょう。
  • バランスの取れた食生活を心がける
    糖分の多い食品や飲料を控え、野菜や果物など、食物繊維を多く含む食品を積極的に摂取しましょう。
  • 定期的な健康診断を受ける
    糖尿病の早期発見・早期治療のため、定期的な健康診断を受けましょう。

ペットボトル症候群は、適切な治療を受ければ、通常は後遺症を残さず回復します。しかし、重症化すると、意識障害や昏睡状態に陥るなど、命に関わる危険性もあります。

清涼飲料水を飲む際は、量を控えめにし、成分表示をよく確認して、人工甘味料の含有量が少ないものを選ぶようにしましょう。また、水やお茶など、無糖の飲み物で水分補給を心がけ、バランスの取れた食生活を送りましょう。

熱中症対策と清涼飲料水

暑い季節の熱中症対策として、水分補給は欠かせません。しかし、清涼飲料水にはメリットとデメリットがあり、その選択には注意が必要です。ここでは、熱中症対策における清涼飲料水の役割と注意点、そして適切な水分補給の方法について詳しく解説します。

清涼飲料水のメリット

  • 手軽に水分補給できる
    自動販売機やコンビニエンスストアなどで手軽に入手でき、すぐに水分補給できます。
  • 塩分補給
    スポーツドリンクなど、一部の清涼飲料水には塩分が含まれており、発汗によって失われた塩分を補給できます。
  • 糖分補給
    糖分はエネルギー源となるため、疲労回復に役立ちます。

清涼飲料水のデメリット

  • 糖分過剰摂取
    清涼飲料水には多くの糖分が含まれており、過剰摂取は肥満や糖尿病のリスクを高めます。
  • ペットボトル症候群
    人工甘味料を使用したカロリーゼロの清涼飲料水を大量に摂取すると、急性の糖尿病を引き起こす可能性があります。
  • 利尿作用
    一部の清涼飲料水にはカフェインが含まれており、利尿作用によって脱水症状を悪化させる可能性があります。

熱中症対策における清涼飲料水の選び方

熱中症対策として清涼飲料水を飲む場合は、以下の点に注意して選びましょう。

  • 糖分量
    糖分が少ないものを選ぶようにしましょう。特に、人工甘味料を使用したカロリーゼロの清涼飲料水は、飲み過ぎに注意が必要です。
  • 塩分量
    発汗量が多い場合は、適度な塩分を含むスポーツドリンクを選びましょう。ただし、塩分の摂り過ぎにも注意が必要です。
  • カフェイン
    カフェインを含む清涼飲料水は、利尿作用があるため、避けた方が良いでしょう。

熱中症対策に最適な飲み物

熱中症対策には、以下の飲み物がおすすめです。


  • 水は最も基本的な水分補給方法です。こまめに飲むようにしましょう。
  • 経口補水液
    発汗によって失われた水分と電解質を効率良く補給できます。
  • 麦茶
    カフェインを含まず、ミネラルも豊富で、熱中症対策に適しています。
  • スポーツドリンク
    発汗量が多い場合は、適度な塩分と糖分を含むスポーツドリンクが有効です。ただし、飲み過ぎには注意しましょう。

熱中症を防ぐための水分補給のポイント

  • こまめな水分補給
    のどが渇く前に、こまめに水分を補給しましょう。
  • 1回の量は少なめに
    一度に大量の水分を摂取すると、胃に負担がかかるため、少量ずつこまめに飲むようにしましょう。
  • 運動前後の水分補給
    運動前後は、特に水分補給をしっかりと行いましょう。
  • アルコールは避ける
    アルコールには利尿作用があり、脱水症状を悪化させるため、熱中症対策としては避けた方が良いでしょう。

清涼飲料水は、手軽に水分補給できるというメリットがありますが、糖分やカフェインの過剰摂取には注意が必要です。熱中症対策には、水や経口補水液、麦茶などを中心に、こまめな水分補給を心がけましょう。また、清涼飲料水を飲む場合は、成分表示をよく確認し、適切な量を守ることが大切です。

適切な水分補給と合わせて、涼しい場所で休憩したり、帽子や日傘を使用したりするなど、総合的な熱中症対策を行うようにしましょう。

暑い季節には、熱中症対策として水分補給が欠かせません。しかし、清涼飲料水を過剰に摂取すると、ペットボトル症候群や糖分の過剰摂取による健康被害のリスクが高まります。

熱中症対策には、水やお茶、経口補水液などをこまめに摂取することが重要です。清涼飲料水を飲む場合は、量を控えめにし、成分表示をよく確認して、人工甘味料の含有量が少ないものを選ぶようにしましょう。

人工甘味料との上手な付き合い方

人工甘味料は、適量であれば、健康への影響は少ないと考えられています。しかし、過剰摂取には注意が必要です。

以下のような点に注意して、人工甘味料と上手に付き合っていきましょう。

  • 摂取量を控える
    清涼飲料水や加工食品の摂取量を減らし、人工甘味料の摂取量をコントロールしましょう。
  • 成分表示を確認する
    食品を購入する際は、成分表示をよく確認し、人工甘味料の種類と含有量をチェックしましょう。
  • 自然な甘味料を選ぶ
    はちみつ、メープルシロップ、ステビアなど、自然由来の甘味料を選ぶようにしましょう。

まとめ

人工甘味料は、メリットとデメリットを併せ持つ甘味料です。正しく理解し、上手に活用することで、健康的な食生活を送ることができます。

暑い季節には、清涼飲料水の飲み過ぎに注意し、水やお茶など、無糖の飲み物を積極的に摂るようにしましょう。
また、人工甘味料を使った食品を選ぶ際は、成分表示をよく確認し、適量を心がけることが大切です。

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